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「生物」とはなにかという思考実験を

ドラえもん 生物でない理由は?

麻布中入試・話題の難問という記事は面白かったです。
言語というのは、それ自体がツールであり、かつ「思考ツール」であるという
なかなか扱いが難しい道具であるために、このような「定義問題」が生まれてしまうのだと思われます。

問題で挙げられた「生物の重要な特徴」は、以下の3つ。
1・自分と外界とを区別する境目をもつ
2・自身が成長したり、子をつくったりする
3・エネルギーをたくわえたり、使ったりするしくみをもっている

ドラえもんが、この定義で「生物」かどうかは、私は語りませんw 難しいというか、データが揃ってないからです。そこまで設定に詳しくないですし。

さて、例えば、拙著『こちら、幸福安心委員会です。』の登場人物、サイレン女王を例にとってみましょう。
サイレン女王は、明確に1項の条件に当てはまります。
データ状態でも自己を形成しているプログラム領域と他の領域を区別できますし、まして都市そのものである女王様は「外の世界」とのハッキリした境界を持っています。
2項目、成長性は抜群です。自己を改修し、より優れた「思考体」に進化しています。アバターとして「子機」を大量に造ります。自分だけでは持つのが難しい高度機能を「子機」とクラウドネットワークを形成することで、さらに進化する可能性も非常に高いと思われます。
3項目、エネルギーを蓄えたり、使ったりする仕組みは完璧です。市国民の生活に欠かせない機能ですから。

以上のように、完全に「生物」であると「定義づける」ことができます。
(その分類に意味があるかどうかは、また別の話です)

さて、さらに進めて思考実験してみましょう。身近な例です。
皆さんの前に、ガラスケースに入った「アリの巣」一式があると想像してみてください。
アリの巣から、働き蟻を1匹、取り出します。
すると、この「働き蟻」は単独では生殖能力を持ちませんから「生物」ではない、ということになります。
2項目の「子をつくる」条件を満たさなくなるわけです。
ところが、取りだした「働き蟻」を巣に戻した途端、これは「アリという群れ」全体の必要不可欠な構成要素ですから「生物」になります。生殖は女王蟻の役割ですが、食料確保などは働き蟻の役目です。分担されています。

ここで、ちょっと面白いことが起こります。
 働き蟻を取り出す→「生物」ではなくなる。
 働き蟻を戻す→「生物」になる。
なんと、ケースの中を出し入れするだけで、「生物」と「非生物」の境界を越境するわけです。
目に見えるマクロな環境で、これだけダイナミックに「概念」が変化する機会は、なかなかないことだと思います。そういう意味で、とても面白いし、興味深い。

言語と概念という関係は、そんな感じです。
突き詰めて考えていくと、もっと奥深いもので、面白いです。ソシュール言語学なども、こういう「言語というツール」がどんなものなのか、ということを考えた学問です。
興味を持った人は、調べてみるのをオススメします。
ちなみに私は「物理などで使っている数式も言語ツールだよ派」ですw
たぶん、物理法則を表記するために最も直感的でわかりやすい概念化ツール。異論は認めます( ・ω・)
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Tory_Hitsuji

Author:Tory_Hitsuji
小説家・モノガタリストの鳥居羊。うたたP氏と、ボカロ曲をコラボさせていただいてます。作詞担当。PHP研究所から『こちら、幸福安心委員会です。』ノベル発売中です。よろしくお願いします。

連絡用メアド tory_hitsuji@hotmail.com

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